“そら豆”は、マメ科ソラマメ属の越年性〜一年生草本。
エンドウとともに、もっとも歴史の古い作物のひとつです。
アフリカや地中海地域が原産で、5000年以上も前に中国人に
よって食べものとして利用されていたといわれています。
エジプト、ギリシャやローマ人によっても栽培され、
ギリシャでは、そら豆は投票札としてつかわれていたそうです。
日本には、明治頃にヨーロッパやアメリカから導入され、
現在、日本で生産量がもっとも多いのは鹿児島県産。
次いで千葉、茨城、愛媛、宮城などでも多く生産されています。
品種にはサヤの長い“長莢種”とマメの大きい“大粒種”、
収穫の早い“早生種”があります。
そら豆は、葉酸、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、
リンなどが含まれ、食物繊維も多く、バランスのいい食材です。
ハウス栽培により、一年中食べることはできますが、
やはりこれからが旬の時期、おいしいそら豆をぜひ楽しみたいですね。
◆「シニアのためのイタリアンレシピ」
著者:長岡謙太郎 価格:2625円(税込)
産直・健康野菜をつかいバランスのとれた一皿、
工夫されたイタリアンレシピが満載!!
カラー料理写真は、大きくて見やすく、栄養価(エネルギー、
たんぱく質、脂質、塩分)、分析内容も併記。
レシピすべてに、ワンポイントアドバイスつきです。
本書では、茨城産自然農法のそら豆をつかった3品をご紹介。
◎茨城産自然農法そら豆のヴィシソワーズ
ドンブ平原産カエルのフリット添え
◎茨城産自然農法そら豆と宮城産ホッキ貝のナージュ仕立て
◎茨城産自然農法そら豆と常磐産スズキのブランダード
コロッケ仕立て
たとえば“そら豆と常磐産のスズキのブランダード コロッケ仕立て”。
スズキとじゃがいも、玉ねぎを煮込んだものを
塩ゆでしたそら豆にはさみ、オリーブオイルで炒めた
パン粉をふりかけた一品。
器代わりにつかっているそら豆のサヤ(半分にしたもの)の
くぼみに一つひとつのっていて見ためも楽しい。
炒めたパン粉の食感はコロッケですが、揚げていないので
低カロリーでヘルシーなのがうれしいですね。
セットメニューの構成にも役立つ便利な一冊です。
◆「アミューズと先付319」
著者:柴田書店 価格:3045円(税込)
食事のはじめに提供する、もてなしの一皿
「アミューズ・先付」。
フレンチ、イタリアン、日本料理、中国料理、その他の
アミューズ・先付を定番から、ちょっとしたサプライズまで。
デザートまで、134店のアイデア料理を319品掲載した一冊。
本書でそら豆をつかったレシピは3種類。
◎ソラマメの冷たいスープ、ペコリーノ風味のパイを添えて
◎三種豆漬け菜の炒め常備菜
◎そら豆と帆立のガレット
ネーミングの“ペコリーノ”が気になった“ソラマメの冷たいスープ、
ペコリーノ風味のパイを添えて”の、このペコリーノとは、羊乳から
つくられるイタリアのチーズのこと。
浅めのグラスに入った淡い緑のそら豆スープに、
ペコリーノチーズをつかった5cm(直径)の小さなパイが
添えられた一品です。
そら豆とペコリーノチーズの組み合わせは、イタリアの初夏の
風物詩でもあるんだそうですよ。
そら豆の一番おいしいこの季節にぜひ味わってみたいですね。
お店のメニューのアイデアに、各店の料理人の方々の考え方も
掲載しているのでご参考に。
◆「なんでもオードヴル」
著者:音羽和紀 価格:3045円(税込)
身近な食材をつかって、自由な発想でつくられた
著者のアイデアあふれる料理290品余りを掲載!!
本書は、野菜・きのこ、魚介、肉・卵などの素材別と
スープ、カナッペ、ピンチョスなどの料理別の構成で
掲載しています。
そして、本書でもそら豆をつかい、手軽にできる料理を3品ご紹介。
◎白身魚とそら豆のワンタン
◎そら豆のアイスクリーム
◎ほっき貝とセロリとそら豆のマリネ
これからの季節にぜひ食べてみたい“そら豆のアイスクリーム”。
そら豆、牛乳、生クリーム、砂糖と材料もシンプル。
新緑を思わせる、とてもさわやかなに感じられる一品です。
そら豆は、油との相性もいいので、ほっき貝とセロリと一緒に
食べるマリネも気になります。
巻末には、基本のだしから、さまざまな料理に使えるソースを掲載。
レストランやカフェ、ご家庭でも役立つ一冊です。
そら豆は通常、ゆでることが多いですが、
サヤごと炭火で焼くと蒸し焼きになって豆がホクホク。
ゆでるより食感と素材の味が残っておいしいんです。
◆「スチーム中華」
著者: 辻調理師専門学校 中国料理主任教授 吉岡勝美
価格:1995円(税込)
本書「スチーム中華」にも、オーブントースターで
そら豆を蒸し焼きにした一品をご紹介しています。
蒸す調理の特徴は、適度な水分とまんべなく熱が伝わる
ことで、しっとり、ふっくらとやわらかく仕上がること。
独特な食感を味わえる蒸し料理の魅力満載です。
ご参考に。