秋の味覚のひとつ“イチジク”。
近年ではハウス栽培もあり、出回り時期は6月?11月頃。
露地物は、お盆の時期からで
その中でも9月がもっとも出盛りの時期です。
生ではもちろん、お菓子や料理でも役立つ素材です。
存分に味わいたいですね。
◆「お通し前菜便利集」
著者:田中博敏 価格:3990円(税込)
四季ごとに、魚介・肉・卵、野菜・海藻・豆にわけて料理を解説。
手軽につくれるお通しと前菜を487品掲載した便利集です。
本書では、イチジクを料理につかった4品をご紹介しています。
◎無花果胡麻餡かけ
◎無花果風呂吹き
◎無花果煮おろし
◎無花果旨だしゼリーがけ
“無花果胡麻餡かけ”は、
うす皮をむいたイチジクを蒸し、冷えた旨だしにつけ味を
ふくませ胡麻餡をかけた一品。
だし、砂糖、塩を合せた旨だしは、イチジクの熟し加減に
よって甘さを調整するのがポイント。
お通しや箸休めとして提供するのがおすすめです。
イチジクは、風呂吹きにしてもおいしい素材です。
本書の“無花果風呂吹き”では、赤田楽味噌をつかって
いますが、白田楽味噌など違う味噌をつかって
みるのもおもしろいかもしれませんね。
前菜の盛りつけ事例として、三種盛り、五種盛り、
七種盛りほか盛り込み料理も掲載。
素材そのものが持つ色を生かし、器や掻敷などで彩りを
考えるという著者の盛りつけもご参考に。
◆「日本料理 献立のこつ」
著者:遠藤十士夫 価格:3990円(税込)
魅力的な献立に仕立てるのに役立つ、先附から
デザートまでの139品の料理を詳細な解説と、
プロセス写真つきでまとめた料理書です。
本書では、食事をしめくくるデザートに、イチジクを
つかったお菓子を3品ご紹介しています。
◎涼の松島(マンゴーといちじく)
◎紅の華(いちじくの砂糖漬け)
◎小倉山(いちじくの黄金衣)
“小倉山(いちじくの黄金衣)”では
イチジクを丸ごと衣をつけて揚げ、冷やしてから、
半分に切り、ココア味の生クリームともにいただく一品。
イチジクは前日に揚げておき、冷蔵庫で一晩ひやすことで、
衣のしっとり感と果実のとろとろ感を楽しみます。
黄金衣とは、黄色く色づけした小麦粉の衣をつけて、
揚げる技法で、色のコントラストをつけたいときに
役立ちますね。
“涼の松島”は、大きめにカットしたマンゴーと
イチジク(内側の赤い部分のみを使用)に裏ごしした
抹茶のゼリーをかけた鮮やかな色合いがキレイな一品。
“紅の華(いちじくの砂糖漬け)”は、砂糖で果物を漬ける
手法の一品。果物の糖度によって砂糖の量を調節するのが
おいしくつくるポイント。
翌年の夏のイチジクが出回る時期まで保存ができ、
便利な一品です。
ほか、焼もののたれ各種や、マヨネーズのアレンジレシピ、
基本のだしのとり方なども掲載。
日本料理店のほか、居酒屋メニューやご家庭でも
役立つ一冊です。
著者:ル・コルドン・ブルー日本校
価格:2940円(税込)
フランス菓子の定番素材を20種類を選び、素材別に分けて
基礎知識と素材をつかった全41種類のルセットを掲載して
います。
本書では、イチジクをつかったフランス菓子を
2品ご紹介しています。
◎イチジクのケーク
◎イチジクの赤ワイン煮
“イチジクのケーク”は、セミドライのイチジクを
コンポートにし、中心に5?6個丸ごといれて焼き上げた
パウンドケーキ。
イチジクは、焼き菓子など素朴な生地に加えると
持ち味が生きる素材です。
四角いパウンドケーキのどこを切っても丸いイチジクが
登場!!まるで金太郎飴みたいで楽しく、イチジクが
存分に味わえる一品です。
“イチジクの赤ワイン煮”は、生のイチジクのアレンジでは
代表的なコンポートをつかった一品。
赤ワインやスパイスの香りを加えたコンポートの中に、
コアントロー入りのクリームを詰めココット器に入れ、
周りをイチジクを煮たシロップのジュレで囲み、さらに
細かく切った白ワインのジュレを飾ります。
甘く煮たコンポートに、生クリームとジュレでみずみずしさと
コクが加わり、白ワインのジュレが光をうけてキラキラと輝き、
とても涼しげです。
それぞれの素材別に、歴史や味の特徴、保存法、生かし方の
ポイントなど、知識もしっかり掲載。
ほか、フルーツのカッティングやパティスリーで使う
砂糖の加熱(全7段階)を、鍋の中、鍋から出した状態を
写真と解説つきで違いをわかりやすく掲載しています。