カリフラワーの旬は、11月から、2月頃。
無数の開花前の花のつぼみが、短い主茎の先に密集した
部分を食用にします。
店頭で販売されているものは、すでに外葉がカット
された状態ですが、主茎からのびた外葉がキャベツの
ようにカリフラワーを包み込み、直接陽が当たらないように
スクリーンの役目をしていますが、白さを保つために
人為的に葉を寄せることもあるそうです。
カリフラワーの色は、一般的には乳白色が主流ですが、
紫色やオレンジ色のカリフラワーもあります。
紫色のカリフラワーは、ゆでると緑色に変わり、
風味もマイルドになるので、ゆで上がりは、
ブロッコリーによく似ています。
選ぶポイントは、つぼみが硬く詰まり、乳白色がキレイで、
周囲の葉が鮮やかなものが新鮮で良品です。
保存法は、洗わず、通気性のよいプラスチック袋に
入れ冷蔵保存すると10日間ほどはもちます。
生でも前菜やサラダなど、おいしく食べることが
できますが、加熱したものは、付け合せやシチュー、
パスタ、キッシュなどに加えたり、ピュレにしても
スフレやチャツネの材料などにもおすすめです。
カリフラワーのやさしい風味をいろいろな料理に
試してみてくださいね。
◆「フランス料理 軽さのテクニック」
著者:山口 浩 価格:3990円(税込)
「水のソース」で知られる故ベルナール・ロワゾーの
哲学を受け継ぐ山口浩氏による「軽くておいしい料理」
125品を掲載。
本書では、野菜だけでも満足できる一皿の中から、
カリフラワーをおいしく味わえる料理6品を
ご紹介しています。
◎帆立貝柱のポンポネット、カリフラワーのマリネ詰め、
カリフラワーと雲丹のソース
◎野菜のコンポジション、テリーヌ仕立て
◎小粒のムール貝、2種のショーフリワ風
◎赤座海老のポワレ、ギリシャ風野菜とソース
◎エピキュリアン・ド・レギューム
◎ブルターニュ地方の花のヴルーテ
―― カリフラワーのブルーテ
たとえば、“ブルターニュ地方の花のヴルーテ
―― カリフラワーのブルーテ”。
ゆでてピュレにしたカリフラワーを、キャラメル色の
粉末になるまで炒めたルゥでつくったスープに、
スライスし揚げたカリフラワーを浮かべた一品。
ピュレを粉末まで炒めることで、野菜の風味が凝縮し、
動物性のだしなどを使わずに、コクのあるスープに
なったり、盛り付けでは同じ素材のチップなどを
添えることで、つかわれた素材がわかりやすいのも
軽さのポイントなんですね。
「軽さ」を実現するための理論、テニクックがぎっしりと
つまっています。
新たなメニューつくりに役立つ一冊です。
◆「フランスふだんのおそうざい」
著者:大森由紀子 価格:1890円(税込)
フランスの家庭やビストロ、ブラッスリーなどで気軽に
食べれるポピュラーなものと地方のおそうざい60品を、
◎手軽に焼いて
◎煮ものは気楽に
◎ゆったり前菜
◎しゃれた一品
◎てまなしデザート
の順に掲載した一冊。
本書では、チーズのコクがカリフラワーの甘みに合う
“カリフラワーのグラタン モツネーソース”をご紹介。
19世紀末にパリのレストラン「デュラン」のシェフが
考案した一品。
モルネーソースとは、ベシャメルソースにチーズを
混ぜたもので、本書では、グリュイエールチーズと
パルメザンチーズを使用しています。
ほか、季節で選ぶワインとおすすめワイン、季節で選ぶチーズと
おいしい食べ方アイデア、著者のお気に入りの小物なども
掲載。
気取らず簡単につくれるレシピなので、気軽にフランス
らしい一皿が楽しめます。
◆「イタリアのおいしい約束」
著者:落合 務 価格:1890円
「ラ・ベットラ」の落合シェフがおいしいイタリア料理を
つくるための基本テクニック7つ(約束ごと)と
計48品の人気料理を掲載した一冊。
本書では、カリフラワーの風味が楽しめる
“シチリア風カリフラワーとアンチョビーのスパゲティ”を
ご紹介。
シチリアの家庭料理のひとつで、玉ねぎ、アンチョビー、
ホールトマトに柔らかく煮て粗くつぶしたカリフラワーを
加えて仕上げた一品。
カリフラワーの風味が飛ばないように、弱火で煮込む
のがポイント。
南イタリアではチーズと同様によくつかわれる、フライパンで
キツネ色に色づけたパン粉をふりかけ仕上げます。
玉ねぎを長ねぎに変えても、違った風味が楽しめるそうです。
大きめの料理写真と、レシピ部分はプロセス写真と詳細な解説、
でとてもわかりやすいです。
おいしさとスピーディのポイントつきで、アンティパストから
ドルチェまでたっぷり掲載しています。