貝の中でも濃厚なうまみと食感も魅力の“ハマグリ”。
ハマグリは、斧足類マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種。
秋から春にかけてが旬で、大きいものではこぶし大ほどのもの
もあります。
国産の生産地は、茨城県が全体の7割をしめ、次いで千葉、熊本、
三重など。国内の摂取量が減っていますが、輸入ものが増え安く
入手できます。
良質のたんぱく質やビタミンやミネラル、鉄分なども豊富で、
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがありといわれ、
さらに低カロリーなのも嬉しいですね。
そして、見ただけではわかりませんが、
ハマグリにも裏と表があるんです。
見分けるには、貝のちょうつがいを下にして垂直にたて、
手をはなすと貝柱がついていて身のはいった側が下になり、
この下になった側が裏です。
ハマグリを焼くときなどは、かならずチェックしてから焼けば、
ハマグリのエキスをこぼさずに美味しく食べることができますよ。
貝どうしを軽く合せて、カチカチと澄んだ音がするものが
鮮度のいいもの。
産卵期の5月ごろには味が落ちてしまうといわれているので、
ギュッとつまったおいしさをお早めに!
◆「だしの基本と日本料理」
著者:栗栖正博 価格: 5,985円(税込)
「たん熊北店」の主人、栗栖氏の継承してきた仕事の数々、
仕事の流れをセクションごとに解説。
定番&オリジナル料理も235品を掲載した一冊。
本書でも、ハマグリの煮方の仕事のキーワードと椀物3品、
ご飯もの1品をご紹介しています。
蛤真丈の椀物は、はまぐりの紅白真丈とうぐいす菜、大根、
人参などのあしらいがやさしい色合いの美しい一品。
すり身にヤマノイモ(本書では丹波丸芋を使用)を加えた生地に
ゆでて適宜な大きさに切ったハマグリを入れ形を整えて
蒸しハマグリのだしと一番だしを合せた吸地でいただく椀物です。
ヤマノイモを入れることで、生地がまとまりやすくフワッとした
食感に仕上がります。
紅白の色合いがお祝いの席などにも。
ほか、おせち料理、花見弁当、折詰の盛り付けや野菜、
魚、肉などの食材メモ、本書で使用した合せ調味料レシピも
掲載しています。
これから店をもちたい、修業をはじめたい方、現在修行中の方
などにおすすめです。
著者:田村良雄 価格: 3,360円(税込)
カロリーや栄養バランス、健康を考え、軽くてヘルシー。
そしておいしいフランス料理を多数掲載した一冊。
本書からは“蛤のナージュ 木の芽の香り十穀添え”をご紹介。
殻を器に、酒蒸ししたハマグリと、バターで蒸しあげてブイヨン
味つけした十穀(押しムギ、キビ、アワ、黒豆などを合わせた
もの)を重ね、木の芽オイルのクリームソースをかけた一品。
ソースは生クリームの分量を抑えて軽めに仕上げてあるので
ハマグリのうまみもしっかり味わえます。
木の芽の香り、飾った木の芽が見た目にもさわやかさが
感じられます。
ほか、基本のだし5種類と素材を生かし、おなかにもやさしい
ライトソースのレシピ15種類も作業写真と軽いソースをつくる
調理の工夫など詳細に掲載。
必要な栄養素と摂取量、塩分油分を控えてもおいしく食べられる
調味料など、栄養士による“栄養学と調理の基本”も参考に
なります。
◆「ピカピカピンチョス」
著者:ホセ バラオナ ビニェス 価格: 2,730円(税込)
おいしいものを少しずつ、いろいろ楽しめる、ピンチョス、
タパス(小皿)、レストランのパーティー料理を
盛りだくさんに掲載!!
本書からは、ハマグリをつかったタパス料理
「豚とろの煮込み、はまぐりとトリンチャット」を
ご紹介いたします。
相性の良い豚肉とマッシュポテト、キャベツのソテー
にハマグリの香りと食感がアクセントを添える一品。
ポテト、キャベツ、とろけてしまうくらいにやわらかく煮込んだ
豚とろ(ブロックを4cmの正方形にカットしたもの)を順に重ね、
蒸し煮したハマグリを一粒のせた様子は、
まるでケーキみたい・・・?
ほかには、
すぐにでもつまんで味わってみたくなるピンチョスや、
試験管のような容器に入った一口スープ、コカ(ピッツァ)、
トルティージャ(スペイン風オムレツ)なども掲載しています。
食卓やパーティーを盛り上げる楽しいアイデアが満載です。