枝豆は、マメ科ダイズ属の一年生草木。
大豆のサヤがまだ緑色のうちに収穫し、種実を食べます。
鮮やかな緑色で独特なおいしさがあり、真夏がもっともおいしい
栄養たっぷりの野菜です。
大豆は古くから栽培されていますが、枝豆としての利用は
18世紀初頭頃。専用品種は200種にもおよびます。
日本では各地で栽培されていますが、特に多い産地は、
千葉、群馬、新潟、山形、埼玉など。
中国からの冷凍枝豆も輸入が多い。
緑色の枝豆以外にも、淡褐色の枝豆“ダダチャマメ”
“ニオイマメ”、黒に近い紫色を帯びた、黒ダイズ系のマメも
出荷されています。
近年では、ハウス栽培、ガラス栽培などで周年供給されています
が、生のものは、5月から10月頃まで出回り、7月、8月が旬で
味は最高。
サヤからはずされた状態で販売されているものもありますが
できれば枝付のものがおすすめ。
鮮やかな緑色で、サヤに艶があり、実入りがよくふっくらして
いるもので、枝付なら葉が黄色くないものが新鮮。
塩ゆでをたっぷり味わったら、調理法、味つけなど変えた、
枝豆を存分に楽める本をご紹介します。
著者:野崎洋光 価格: 5,040円(税込)
料理に季節を盛り込むことのできる野菜。
素材別に前菜からデザートまで、野菜45種類、計364品の料理を
たっぷり掲載した一冊。
本書では、枝豆をつかった日本料理のバリエーションを
8品ご紹介。
◎枝豆と新生姜のかき揚げ
◎鹿の子揚げ
◎枝豆豆腐
◎冷しスープ
◎ずんだ餅葱味噌掛け
ほか
たとえば、“鹿の子揚げ”。
だし、調味料などで煮た里芋をすり鉢でつぶし、サヤから
はずした枝豆を混ぜ合せ、球状にまとめて揚げた一品。
表面にもたっぷりの枝豆、丸い形もかわいくて上品。
そして“ずんだ餅葱味噌掛け”。
薄緑色のお餅と葱味噌の濃い緑色とのコントラストが
キレイな一品。
葱味噌をつけないものは椀種にも、掛けるあんを変えれば、
甘味にもなりますね。
野菜を生かして、いつもの料理にひと工夫のアイデアを。
献立づくりにも役立ちます。
◆「わたしのイタリア料理」
著者:米沢亜衣 価格: 1,995円(税込)
イタリアの家庭や厨房での日々の飾らない食事。
著者のイタリアでの思い出をこめたメニュー40品を掲載した一冊。
本書では、枝豆をペースト状にして楽しむ
“枝豆のクロスティーニ”をご紹介。
塩、コショウ、オリーヴオイルとシンプルな味つけで、
枝豆の旨み、香りを最大限に味わえる一品。
ペーストにすることで、素材のかたちや食感はなくなってしまう
けれど、そのかわりに味や香りが凝縮されるそう。
ペーストなのでアレンジは自由自在。
パンやクラッカーなどにのせて食べるほかに、サラダやスープ、
パスタのソースとしてもおすすめ。
ペーストの状態をゆるめにしたりとお好みで調節して楽しむ
のもいいですね。
本書のレシピは、手づくりしやすい4人分。
手打ちパスタのつくり方も、混ぜる、こねる、まとめるまでの
工程写真つきでわかりやすく掲載しています。
◆「CANOVIANODOLCE カノビアーノのイタリアンドルチェ」
著者:植竹隆政 価格: 2,520円(税込)
野菜、フルーツのドルチェから伝統的なイタリアンドルチェまで、
とても華やかなドルチェ70品を掲載した一冊。
本書でも、枝豆をつかった“夏におすすめのドルチェ”を
2品ご紹介。
◎大葉と枝豆のベニエ
◎枝豆のヴェルデマンジャーレ
たとえば、“枝豆のヴェルデマンジャーレ”。
薄皮つきの枝豆でムースをつくり、その上に泡立てた豆乳ソース
をかけ、アクセントにタイム(ハーブ)を飾った一品。
のど越しもよく、甘さも控えめ。
ほんのり残る淡い緑色と淡雪のような豆乳ソースで、
スッと暑さがひくようなさわやかなドルチェです。
植竹シェフのお店「カノビアーノ」流、ドルチェの盛りつけ
テクニック、フルーツの選び方やドルチェを演出するチュイル
(小さな焼き菓子)、基本のソースとクリームなどのレシピも
掲載。
シェフの自由な発想と素材つかい、
アイデアあふれるドルチェが満載です。